住宅・不動産管理・リフォーム事業者向け
住宅履歴書ソフト(新築/点検/改修段階の多彩な情報を保存)

特別レポート

レポート02


住生活基本法により定められた良質な住宅ストックと居住環境の形成、既存住宅取引の円滑化と市場の環境整備、家計に占める住居費の負担を低減し成熟社会にふさわしい豊かな社会を実現するには、住宅の資産価値を高める維持管理とその履歴情報を適切に保管・活用することが必要です。

平成21年6月4日には「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が施行され、住宅履歴書の作成と保存が義務付けられました。国土交通省と住宅履歴情報整備検討委員会(委員長 野城智也東京大学生産技術研究所教授)において、関係分野の専門家が参画して、住宅履歴情報に必要な情報項目や共通ルールのあり方、普及方策等の検討結果が本年8月に開催されたシンポジウム等で明らかにされました。

ところで、読者の中には、システムキッチンのサーモ付混合水栓やコンロなどの部材が故障した時、修理で苦い経験をされたことはありませんか?何回もサービスマンが確認にくるが、直らなくて不便な思いをしたことはありませんか?その間のストレスや時間のロスは大変な不経済です。これはOEM供給された部材の型番が把握できていないことが原因のひとつです。そこで当社が平成13年に自社で開発したのが、顧客管理と設備台帳を兼ねたパソコンソフトの「あんしん台録」です。ごく素朴なシステムですが、これまでの8年間、納品した住宅設備の部材型番を入力して、故障修理と点検時期の管理のために利用して大変重宝しています。そこで今回、これをインターネットから直接ユーザのパソコンにダウンロードして広くご利用いただけるようにWeb対応版とし、本年6月より全国で本格販売を開始しました。3ヶ月間は無料で利用できるお試し版付ですので専用サイトからダウンロードしてお確かめください。

これを有効活用すれば、住宅履歴情報整備検討委員会により公表された「住宅履歴情報の蓄積・活用の指針」(平成21年2月24日)にうたわれた基本ルールに準じて、必要とされている情報項目を平易な方法で保存し、その後の点検や更新・故障修理などの維持管理に役立てることができます。


1.「あんしん台録」の特徴
  1. 初期費用が不要で低料金
  2. 簡単で使いやすく高い柔軟性
  3. 幅広い業種で使える汎用性
  4. 点検時期等のスケジュール管理機能
初期費用=ゼロでわずかな月額利用料
住宅会社やリフォーム会社等が気軽にご利用いただけるように初期費用が不要で、月額利用料がわずか3000円(グリーンプラン:対象は年商3億円未満のユーザ)という破格の料金体系(年額前払)を実現しました。しかも、3ヶ月の無料お試し期間付。試用してみて使いこなせそうだったら、専用のページから利用ライセンスを購入してください。一年毎に利用ライセンスを更新して継続利用できます。

簡単で使いやすく高い柔軟性
住宅所有者に関する情報などの入力項目は必要最小限に絞ってありますので、入力がごく簡単。エクセル形式でユーザの既存ファイルの読込もできますので、顧客マスタ登録などの初期設定もある程度パソコンに慣れた方なら大丈夫。型番などの文字情報を写真や図面データと切り離して保存しますので、「商品名」とその下層の「部品名」をユーザニーズに応じて工夫して登録すれば、どんな複雑な情報やシステムでも動作速度を気にすることなく軽快に入力・編集することができます。

「商品名」は住宅設備などの「物」だけでなく「情報」でも構いません。「住宅基本情報」という商品の下層に「共通ID」「設計者」「施工者」を部品登録すれば住宅履歴書です。「意匠関係図書」であれば、部品は「配置図」「平面図」「断面図」「矩形図」という具合です。あんしん台録のダウンロードファイルには「住宅履歴書」で必要とされているすべての情報項目を「商品名」もしくは「部品名」に事前登録してあります。このデータはユーザデータですので、個々のユーザの実情に合わせて追加・変更・削除など自由に編集してご利用いただけます。

又、保存データのバックアップとリストア機能など、ユーザビリティにも十分配慮しました。

幅広い業種で使える汎用性
「あんしん台録」では住宅所有者の単位で履歴情報が生成(新築、リフォームや点検・修繕などの出来事の発生)の都度、個別に当事者を登録することができますので、住宅会社やリフォーム業者だけでなく流通会社や不動産管理会社など幅広いあらゆる職種で利用が可能です。売却などで所有者が変更となったときでも、登録データの移転が可能です。

点検時期等のスケジュール管理機能
それぞれの「商品名」は、「標準使用期間」と「事前点検期間」という属性をもっています。住宅の共通IDや施工者、設計図面などスケジュール管理をする必要のない静的な情報項目については期間=0と設定しますが、経年劣化する設備機器や有効期限のある点検作業には、いわば賞味期限と同様の「標準使用期間」と警報時期の「事前点検期間」を設定することができます。期間を設定すれば、システムが期限到来時にレポートしてくれますので、確実な点検作業を促し、経年劣化による不測の事故が未然に予防できます

2.図面や写真データの長期保存の対応
生成される住宅履歴情報には、図面、テキスト、写真、スケッチ等色々な形式があり、保存される媒体も電子・紙のいずれも可とされていますが、長期保存や情報活用者が複数存在することを考慮すれば、電子データでの保存がベターです。

図面データの外部保存には、三菱商事株式会社の出資会社であるスマイル・コミュニケーションズ株式会社が提供する図面保存サービスの「図面データバンク」(国土交通省平成20年度先導的モデル採択案件)を採用しています。同社では住宅会社やリフォーム会社等の住宅情報生成者が生成する設計図書やCAD・現場写真などのあらゆるデータをお預かりし、物件登録やファイル名などの属性を付加してデータセンターにアップロードします。データセンターは免震構造の建物で無停電設備完備、24時間365日常時監視で万全なセキュリティが確保されています。保存・蓄積された履歴情報はアクセス時の個人認証、パスワード入力で権限保有者が自由に閲覧できます。

あんしん台録の利用者は同サービスを特別価格で提供できる予定です。初回のみ初期設定費用を支払えば、その後は原則として月額の基本料金は無料。現場単位で物件登録時にだけ所定の料金を支払う料金システムを採用する計画で、平成21年秋からのサービス開始を予定しています。物件登録すれば、図面等のデータを同社で半永久的に預かってもらうことができます。

3.情報サービス機関との連携
住宅所有者が情報サービス機関への履歴情報の登録と共通IDの取得を希望する場合、ID発行のルールが明らかになり次第、住宅履歴情報の納品(アップロード)ができるように情報サービス機関との連携を図る予定です。
4.住宅所有者による「あんしん台録」の利用について
現行の「あんしん台録」は住宅会社や住宅設備・建材の流通業者、不動産管理業者など住宅履歴情報の生成者、活用者による有料の継続・反復利用を前提にしていますので、住宅所有者による個人利用は今のところ予定していません。

通常、設計図書や確認申請情報は紙媒体により無料で住宅所有者に引き渡しされますので、電子媒体だからといって有料化するわけにはゆかないからです。ただ、紙媒体は履歴情報の蓄積と長期保存、複数者による閲覧に難点がありますので、電子データでこれらの難点を補完し、更に将来のリフォームや設備の更新、売却・流通の際に備えることも大切です。正確な図面等の履歴情報があれば、住宅の売買の際には、買主に客観的な情報が提供される結果となって、鑑定評価額や売却にも有利となることでしょう。

今後、「あんしん台録」利用者から多数の要望があれば、住宅履歴と図面データ等を自由に閲覧することが可能な無料配布版の専用ソフトを開発することも検討課題です
5.住宅部品(設備・情報機器)等の故障修理と安全点検
住宅で使用される給排水・空調・熱源エネルギー・情報端末などの設備機器・建材・家電製品類の部品・型番等を予め「あんしん台録」に登録しておけば、故障修理や修繕・更新の際にも時間の無駄なく迅速な対応が可能です。「あんしん台録」のレポート機能を利用して定期点検を確実に実施すれば、機器の経年劣化による火災発生等の重篤な事故を未然に防止します。検索機能ももっていますので、リコール商品の早期発見や回収が容易で、改正消費生活用製品安全法(平成21年4月施行)が意図する住まい手の生命や財産の安全と、住生活基本法の住み継いでゆくべき社会資産としての住宅を長期に維持保全することが可能となります。

また最近は省エネ・創エネ志向で、太陽光発電とエネファームを装備したW発電住宅や省エネ住宅が発売されるようになり、給排水/空調/水廻り設備だけでなく断熱・気密サッシやエネルギー装置などのエネルギー関連機器が住宅の快適性とその資産価値に大きな影響を及ぼすようになってきました。住宅販売の流通段階でも、装備されている機器の能力を示す型式データや年式が明確に記録・保存され、適切に維持管理されているとより有利に鑑定評価される傾向にあります。

住宅会社やリフォーム会社等が*IGSなどの住宅設備の長期延長保証制度を適切に組合せ、より高度なサービスを提供できれば、住まい手に大きな満足と快適さを提供することにつながります。これらのツールを活用した差別化戦略を採用し、景気後退時の今こそ読者の底力で他社との厳しい競争を勝ち抜く積極的な営業活動の展開を応援します。

IGS:Integrated Guarantee Serviceの略で
今村産業株式会社が提供する 住宅設備機器の5年長期延長保証サービスのこと。
平成13年6月よりサービス開始

参考までですが、「あんしん台録」を開発するきっかけとなったIGSは申込時の保証料がゼロ。全国でも類のないユニークなサービスですが、住宅会社等の修理サービスレベルの向上だけでなく、住生活基本法が目標とするストック型の豊かな成熟社会の実現を支援するものです。修理費用の一部負担という面では、決してノーリスクではありませんが、その普及促進のためあんしん台録のユーザには特典として「IGSサービス運用マニュアル」を無料プレゼント(郵送)しています。希望者はライセンス登録時にその旨をお申し出ください。
平成21年8月17日
今村産業株式会社
代表取締役 今村純一